一つの物語(選択のとき)

大型船に対する疑問を残しつつも、明は良き伴侶に出会い、子宝に恵まれることになります。

子どもたちは無事成長し、それぞれの道を歩むことになります。
その時期になって、久しく触れていなかったあの疑問が再び脳裏に浮かびました。
一体何処から、どのようにして必要な資源を得ているのだろうか?

大型船が位置する空間はセラと呼ばれていました。 この空間については、未だ謎に包まれた部分が多いのです。 けれど、明らかな点は、大型船を維持するために必要な資源には限りがあるということです。

ここで、明はあることに気付きます。 それは、もし必要な資源が枯渇したら、この大型船はどうなるのだろうか。
そのとき、自分たちの生活はどうなるのだろう。

この疑問に対する幾つかの答えは、それほど時間をかけずに見つけることはできたのですが、ただ根源的な答えを得るまでには、より多くの時間が必要でした。

 ここで一旦時間を戻し、子どもたちの成長の過程に、明がどのような影響を与えたのかお話しすることもできるでしょう。 けれど、その点については別の機会に、母である結月〈ゆづき)に譲ることにします。

「おめでとうございます! あなたの新たな旅立ちの日が決まりました。 XXXX-YYYY-ZZZZに、下記会場までお越しください。」 明の手元に一通の招待状が届きました。

… 頭の片隅にはあったものの、今の今まですっかり忘れていたもの …
それは、貴重な資源を守るための重要な儀式。

幸い、定められた日まで多少の時間は残されていたので、今後の話をするために子どもたちを呼び集めた明でしたが。

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