JIUのヘルスプランナーコースで最初に学んだことは「ヘルスプロモーション(健康増進)」でした。
その時に、健康とは身体的、精神的、社会的に良好な状態であり、所謂生活の質(well-being)と呼ばれる、単に病気でないだけでなく「心身ともに充実した、生きがいを感じられる状態」を示す概念が重視されるようになっていることを学びました。 そしてこのためには、個人の経験や能力を高めるだけでなく、個人の能力を引き出すために周囲のサポートが重要であることを理解しました。
さて、時間を2023年10月のある時点まで遡ってお話したいと思います。
それ以前に、ヘルスプランナーコースの受講は既に決めていたことでしたが、当時病院のベッドの上で横になりながら、果たして2年間のコースを履修することができるかどうか不安な気持ちでいました。
そのような中で、どうして事前に体の異変に気付くことができなかったのだろうという思いが頭の中を過りました。 この時から私は、私の体を構成する一つ一つの細胞のことを「(小さな)私たち」と呼んでいます。 遠い昔、私(脳)と私たちは上手にコミュニケーションできていたはずなのに、いつの間にか私は私たちとコミュニケーションするための言葉を忘れてしまったようです。
けれど、そのような私とは関係のないように、私たちの間では活発なコミュニケーションが行われています。 そして、このときに使われる言葉は、細胞間シグナル伝達分子(シグナル分子)と呼ばれています。 不思議なことに、この言葉は私たちの間で自然選択的に進化したものだそうです。 つまり、誰かから教わったものではありません。
残念ながら、今の私にはこの言葉を理解する術はありません。 幸いなことに私の気持ちを理解してくれる古い私(もう一人の私)がいます。 この古い私は、私たちとコミュニケーションを行うための方法を忘れてはいません。 ただ、自分勝手な今の私は、この古い私の声を聴く方法さえ忘れてしまいました。
今までの私は、地域のために何か役立つことをしたいという思いから、私の外ばかり見ていたように思います。 そして、講座の目的の一つでもある「コミュニティづくり」に対して、元々トランジションとして進めていた新しいコミュニティの創生といった視点から、残された時間を割り当てることを考えていました。
そこで今後は、今の私と古い私の間でコミュニケーションをとる方法を思い出すことに残された時間を割り当て、最終的に今の私と私たちの間でコミュニケーションをとることができるようにしたいと思います。